研究課題/領域番号 |
15K03311
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
五十嵐 誠一 千葉大学, 法政経学部, 准教授 (60350451)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | メコン / GMS / レジーム / 地域主義 / 下位地域主義 / サブリージョン |
研究実績の概要 |
本年度は、予定通り「上」からのメコン地域主義に焦点を当てて研究を進めた。メコン地域では、「メコン・コンジェスション」と呼ばれ、重層的に国際レジームが形成されている。この「メコン・コンジェスション」に関係する国際機関・レジームの中で、本年度研究調査対象としたのは、以下のとおりである。「大メコン圏」(GMS)経済協力プログラム、「メコン河委員会」(MRC)、「メコン機構」(MI)、「日ASEAN経済産業協力委員会」(AMEICC)、「エーヤーワディ・チャオプラヤー・メコン経済協力戦略」(ACMECS)、「メコン河下流域開発」(LMI)。それ以外の「ASEANメコン河流域開発協力」(AMBDC)、「カンボジア・ラオス・ベトナム開発の三角地帯」(CLV-DTA)、「日メコン首脳会議」、「ランツァン・メコン川対話協力」(LMRDC)などについては、次年度以降に研究調査を行うこととした。現地調査による関係者への聞き取り、一次資料・二次資料の解読を通じて、各協力枠組みの関係の把握を試みた。とりわけレジーム間の相補・相克関係の実態が明らかとなった。研究成果としては、2015年6月のアジア政経学会において「メコン地域主義の新たな政治的位相」と題する学会報告を行った。そこでは、「メコン・コンジェスション」が重複レジームとして、相補・相克双方の力学を孕んでいること、その分析にあたってはポスト古典的リアリズムの視点が有効であることを指摘した。同報告を踏まえて、「もう1つのメコン地域主義」と題する論考を『東アジアにおけるサブリージョナル・ガバナンスの研究』(2013-2015年度科学研究費補助金基盤B研究成果報告書)の中で分担執筆した。加えて、メコン地域を含む下位地域主義(主義)を平和学の観点から論じた論稿「東アジアの平和の再創造」を日本平和学会の機関誌『平和研究』に投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、研究対象とする国際機関等に訪問調査を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に調査できなかった国際機関等への調査を行いつつ、既に調査を行った機関についてのフォローアップを進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
インドネシア、フィリピン、中国、カンボジアなどでの研究調査を実施しなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度に上記の国ぐにへの研究調査を実施する。
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