本研究は、集団防衛同盟が発展した要因を、第二次世界大戦中の米国、英国、ソ連による大同盟と連合国間の統合司令組織が発展したプロセスに焦点を当てて究明することを、主な目的として概要以下の成果が得られた。 まず、米英を中心とした連合参謀本部(Combined Chiefs of Staff: CCS)の設立プロセスと、CCSの下連合国の軍隊が統合された態様を明らかにできた。特に、欧州での連合国間の協力と統合司令組織の成立につき情報を得ることができた。他方で、太平洋地域での連合国軍の間の協力と統合については、時間的な制約もあり必ずしも十分な成果を得ることができなかった。
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