| 研究課題/領域番号 |
15K03331
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| 研究機関 | 上智大学 |
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研究代表者 |
渡辺 紫乃 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (10582637)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 国際秩序 / 中国 / 経済外交 / 一帯一路 / 対外援助 |
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| 研究実績の概要 |
・本年度は、主に、①中国の「一帯一路」構想とその対象国への影響、②「一帯一路」構想の財源となるシルクロード基金や中国が創設を主導・関与したアジアインフラ投資銀行（AIIB）、新開発銀行の動向の2点について研究を進めた。
・「一帯一路」は中国と対象国の経済的相互依存を深める一方で、対象国の多くで反中感情や対中懸念が高まっていること、「親中」国でも「一帯一路」に対する支持が安定しているわけではないこと、「親中」であることや中国からの多額の投資受入れ実績があることがかえって現職のリーダーに不利に働いて選挙による政権交代が起こるなど、「一帯一路」は中国と民主主義国の二国間関係にマイナスの影響を及ぼしていることなどが明らかになった。
・国内外で資料を収集し、大学その他の図書館や各種データベースを活用して文献調査を行った。また、日本や中国、東南アジア、米国、欧州の政策関係者や専門家、大学・シンクタンクなどの研究者にヒアリングを行い、最新の動向の把握に努めた。
・現地調査では、主に中国の「一帯一路」構想の実態とその影響、AIIB・新開発銀行・シルクロード基金の動向とそれらへの各国のスタンスなどについてのヒアリングを行うとともに、これまでの研究成果をもとにした意見交換を行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
・国内では大学その他の図書館や各種データベースなどを活用し、関連文献の収集や調査を行った。また、日本や米国、英国、フランス、ロシア、オーストラリア、中国、香港、東南アジア諸国の政策関係者や専門家、大学・シンクタンクなどの研究者へのヒアリングや意見交換を行い、中国の「一帯一路」構想の実態と影響、AIIB・新開発銀行・シルクロード基金の動向など、最新の実態把握に努めた。
・研究成果は国際学会や国内外の国際会議などでの報告や論文として発表した。
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| 今後の研究の推進方策 |
・平成31年度は最終年度である。これまでの4年間の研究成果を踏まえ、引き続き国内では文献調査やヒアリングや意見交換などにより、研究の一層の積み上げを図る。
・海外調査を行い、中国の「一帯一路」構想や対外援助、対外投資の実態、AIIB・新開発銀行・シルクロード基金の動向、中国の国際秩序戦略の動向をフォローするとともに、海外の最新の研究動向の把握にも努める。
・国内外での国際会議やシンポジウム、研究会などの場で積極的に研究成果を発表するとともに、論文などで研究成果を公表していきたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
・国際会議などに参加した際に海外調査も一緒に行うことで、想定以上に費用を節約できた。
・平成30年度に予定していた海外調査の一つを延期したため、平成31年度の海外調査や研究報告などの費用として使用する予定である。
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