研究課題/領域番号 |
15K03333
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
泉川 泰博 中央大学, 総合政策学部, 教授 (60352449)
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研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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キーワード | 同盟 / 分断戦略 / 結合戦略 / 動的均衡 / 東アジア |
研究実績の概要 |
当該年度に予定していた論文のうち一つについては予定通り学術誌に投稿中で、現在再提出に向けて修正を行っている最中である。また、もう一つの論文については、その原型となるものを本年3月にアメリカ(アトランタ)で行われたInternational Studies Associationの年次大会において学会発表をすることができた。 資料収集に関しては、予定通りプリンストン大学を昨年10月に訪問し、John Foster Dulles Papersを中心としてアーカイブ調査を行うとともに、メリーランド州の米国公文書館において米国政府の一次資料を調査・収集することができた。 さらに、当初は予定していなかったが、本研究に関連する(もしくはそれから派生した)研究として、吉田真吾氏(研究協力者)との共著論文を海外の学会で発表できたこと、および北海道大学スラブ―ユーラシア研究センターおよびアメリカのシンクタンクにおいて、日ロ(日ソ)関係の研究を発表できたことなどがある。このうち後者は、参加した国際シンポジウムに基づいて作成した論文が米国で出版され、またウェブでもアクセス可能である。 28年度以降に協力者と行う予定の海外における学会発表については、現在打ち合わせ中で、その進展によって本年度または来年度の学会で発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の科研採択の連絡があったのが10月であったため、予算の執行は進んでいない。ただし、すでに平成27年度の研究活動については、別の研究資金を確保していたため、当初予定していた活動の重要な部分に関しては、前述の通りほとんど予定通り実施できた。とくに3月にアメリカで開催されたInt'l Studies Associationの年次大会においては、本研究に関する初歩的論文を発表することができたことは重要な成果であった。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に振り分けていた予算が残っているので、本年度には当初予定していた以上の現地調査や学会出張が可能であり、効果的に従来の計画を修正しつつ研究を進めていきたい。 より具体的には、(1)先ず現在投稿中の論文をできるだけ早く完成し学術誌から発表する、(2)もう一つの論文に関する資料収集や分析を更に進め、より完成度の高い論文を学会で発表する、を直近の目標とする。これらを実現するため、本年度及び来年度には精力的に国内外での資料収集や学会に参加し、成果について報告していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度の科研費の支給が決定され通知を受けたのが10月中であり、この時にはすでに昨年度の研究に必要な資金を別の研究機関などから得ていた。そうした研究資金の使用を優先せねばならなかったし、それで特に資金面での問題も生じなかったため、年度途中に支給された科研費については使わず、今年度以降の研究に回すことにした。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は、当初の計画に加えて、1度多く海外でのインタビューや資料収集を行うことを計画している。これは、昨年度行った資料収集の結果、さらに必要だと思われる資料の存在が判明したためである。また、それでも多少の残金がある場合は、それらを論文の校正料(英文チェック)、書籍や学術誌・物品の購入などにあてる。
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