近年の景気変動分析で頻繁に用いられているニューケインジアンモデルに、将来に関する期待の外生的変化(ニュースショック)と研究開発(R&D)を基礎とした内生的技術成長を組み込んだ理論モデルを構築し、経済の短・中期的な経済変動の定量的な分析を行った。 主に2つ成果がある。第一に、技術に関するニュースショックがインフレや名目利子率に対して負の持続的効果があるという実証結果をこれまでの理論は説明できなかったが、本研究の理論モデルで説明できることを示した。第二に、これまでの理論では現実に観察されるインフレの持続性を説明できなかったが、本研究ではこの点に関しても説明できることが示された。
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