研究課題
1918年にソヴィエト政権によって設置された中央統計局は世界初の集中型統計組織であった。統計組織の集中型と分散型との是非をめぐる論議はヨーロッパ諸国において統計組織が整備され始めた19世紀半ば以降継続する論点となっている。ソヴィエトロシアにおける集中型統計組織は計画経済の必要条件であったという見方が通説となってきた。本研究によってソヴィエトロシアにおける集中型統計組織の設置に対して西欧諸国における論議の影響があったことが明らかとなった。その根拠資料として、ロシア国立経済公文書館(モスクワ)とロシア国立歴史公文書館(サンクトペテルブルグ)とに所蔵されている公文書等を利用した。研究の成果の一部は下記のようにロシアの学術誌において発表した。①(単)(査読)「万国統計会議フローレンス大会とソヴィエトロシアにおける中央統計局の創設」がロシア連邦国家統計局学術誌『統計の諸問題』2016年5月号(pp.86-91)(ロシア語)②(単)(査読)「見送られた会議 :第1回万国統計会議のロシア国家統計形成への影響」がロシア連邦国家統計局学術誌『統計の諸問題』2017年9月号に掲載された(84-88.)(ロシア語)③(単)(査読)「国家行政と学問研究のための完全で客観的な統計:エリセーエワ,ドミトリエフ共著『ロシア国家統計通史』(2016)の書評」がロシア科学アカデミー学術誌『科学技術の社会学』第8巻第3号、2017年10月、に掲載された(pp. 130-135.)(ロシア語)これらのほか日本語での研究成果(4論文)は後述の研究成果一覧のとおりである。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 3件)
九州国際大学国際・経済論集
巻: 創刊号 ページ: 19-162
Социология Науки и Технологий
巻: Том 8,№ 3 ページ: 130-135
Вопросы Статистики
巻: 9 ページ: 84-88
経済統計学会『統計学』
巻: 第112号 ページ: 37-42
九州国際大学経営経済論集
巻: 第23巻第1・2合併号 ページ: 75-86