研究課題/領域番号 |
15K03400
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
菅 幹雄 法政大学, 経済学部, 教授 (50287033)
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研究分担者 |
宮川 幸三 立正大学, 経済学部, 准教授 (00317281)
森 博美 法政大学, 経済学部, 教授 (40105854)
宮内 環 慶應義塾大学, 経済学部, 准教授 (80209858)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 経済センサス / エディット / インピュテーション / ローリング調査 |
研究実績の概要 |
①平成27年12月に米国センサス局のキャサリン・トンプソン氏、ブランディー・ヤーボロー氏、ウィリアム・デービーJr氏を日本に招聘し、法政大学及び総務省統計局において国際ワークショップを開催した。トンプソン氏には米国センサス局における産業統計のエディット&インピュテーションについて、ヤーボロー氏及びデービー氏には米国経済センサスの最新の動向について講演をしてもらった。これにより米国経済センサスでは生産物に関する調査事項についてのエディット&インピュテーションが完成したことが判明、それに関する詳細が記されている文献を提供してもらった。 ②平成28年3月に米国センサス局のリサ・ブルマーマン、デボラ・ステンポースキー氏を日本に招聘し、法政大学及び総務省統計局において国際ワークショップを開催した。ブルマーマン氏には米国国勢調査、ステンポースキー氏にはローリング調査であるアメリカン・コミュニティー・サーベイ(ACS)について講演してもらった。これによりセンサスとローリング調査位置づけと具体的な違いが判明するなど、現在企画中の経済センサス‐基礎調査の後継調査の設計に関する貴重な知見が得られた。 ③「ぐるナビデータ」を活用し、飲食店について最近隣法(NIM法)を適用して補完した場合のシミュレーションを総務省統計局と共同で実施し、国際ワークショップで発表した。これはデータの欠損がある店舗について、もっとも業態・規模が似ており、かつ物理的距離が近い店舗のデータで補完するものであるが、キャサリン・トンプソン氏からは高い評価をいただいた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成27年12月に米国センサス局のキャサリン・トンプソン氏、ブランディー・ヤーボロー氏、ウィリアム・デービーJr氏を日本に招聘し、国際ワークショップを開催したことにより、米国経済センサスの最新の動向が詳細に判明した。また、現在企画中の経済センサス‐基礎調査の後継調査の設計ではローリング調査の方法を開発することが課題となっているが、平成28年3月に米国センサス局のリサ・ブルマーマン、デボラ・ステンポースキー氏を日本に招聘し、国際ワークショップを開催したことにより、ローリング調査に関する具体的な方法が判明した。また③「ぐるナビデータ」を活用し、飲食店についてNIM法を適用して補完した場合のシミュレーションを総務省統計局と共同で実施するなど、着実に作業が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
①米国センサス局では生産物に関するエディット&シミュレーションが新しく開発されている。その詳細を解明するため、米国センサス局を訪問するとともに、センサス局員を日本に招聘し、国際ワークショップを開催する。 ②総務省統計局と共同で「ぐるナビデータ」を活用し、飲食店についてNIM法を適用して補完した場合のシミュレーションをさらに詳細に進める。 ③総務省統計局と共同で「ぐるナビデータ」を活用し、飲食店について擬似的なローリング調査を実施した場合のシミュレーションを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度にエディット&インピュテーションのシミュレーションに加えてローリング調査のシミュレーションも実施するが、シミュレーション結果を評価するためには、米国センサス局関係者と直接会って検討する必要が生じたので、そのための金額を次年度に繰り越したため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度夏に米国センサス局を訪問し、エディット&インピュテーション及びローリング調査のシミュレーション結果の評価について見当する、そのための旅費として支出する。
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