研究課題/領域番号 |
15K03400
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
菅 幹雄 法政大学, 経済学部, 教授 (50287033)
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研究分担者 |
宮川 幸三 立正大学, 経済学部, 教授 (00317281)
森 博美 法政大学, 経済学部, 教授 (40105854)
宮内 環 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 准教授 (80209858)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 経済センサス / ビジネスレジスター / ローリング調査 / 飲食店ウェブデータ / 欠損値補完 / 行政記録活用 |
研究実績の概要 |
・現在、総務省統計局では経済センサス‐基礎調査のローリング調査化が検討されているが、法政大学日本統計研究所において飲食店ウェブデータを購入し、それに基づいて、ローリング調査化及び欠損値補完のシミュレーションを実施した。 ・英国統計局員であるイアン・コープ氏、ピーター・ジョーンズ氏を平成29年3月に日本に招聘し、「英国人口センサスの最新動向」と題して国際ワークショップを開催した。これにより、英国における人口センサスへの行政記録活用の進展が明らかとなった。経済センサスの精度向上には行政記録活用が不可欠だが、欧米諸国の産業統計に関しては行政記録活用が進められたのが約20年前であり、その当時の関係者はリタイヤしているので、どのようにして活用が進められたのかインタビューすることがすでに難しくなっている。欧米諸国の人口統計に関しては行政記録活用が進められている最中であり、産業統計と人口統計という違いがあるが、行政記録活用に関する知見が得られると考え、特に講演を依頼したものである。 ・企業及び事業所対象の統計調査のためのデータベース等に関して、各国の経験を相互に交換し、国際比較の向上に資することを目的として開催する国際会議である、「第25回ビジネスレジスターに関するヴィースバーデングループ会合」(平成28年11月8日~11月11日、於東京)に参加し、研究成果の発表を行った。 ・元オーストリア統計局員であるノーベルト・ライナー氏を平成29年3月に日本に招聘し、「ビジネスレジスター・ガイドラインについて」と題して国際ワークショップを開催した。経済センサスの精度向上のためにはビジネスレジスターの整備が不可欠であり、その国際的なガイドラインの考え方が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
・更新頻度が高くかつ情報量が多い飲食店ウェブデータを入手してシミュレーションを行うことにより、当初計画していた以上に説得力のある統計行政上の政策的インプリケーションが得られた。 ・国際ワークショップを2回開催することにより、経済センサスの精度向上の上で鍵となる必要な情報を入手できた。 ・国際会合で研究成果の発表を実施することにより、我々の研究が広くしられた。
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今後の研究の推進方策 |
・飲食店ウェブデータによるローリング調査化及び欠損値補完のシミュレーションを更に詳細に実施し、その成果を平成29年7月にモロッコで開催される国際統計学会で報告する予定である。すでに報告はアクセプトされている。 ・平成30年3月にアメリカ・センサス局の経済センサス担当者を日本に招聘し、我国における経済センサス担当者と合同で国際ワークショップを開催する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成29年3月にアメリカ・センサス局の経済センサス担当者を日本に招聘して国際ワークショップを開催することを計画していたが、先方は2017年アメリカ経済センサスの実施で多忙であることから、先方の要望で平成30年3月に招聘することになったため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成30年3月にアメリカ・センサス局の経済センサス担当者を日本に招聘して国際ワークショップを開催するするために支出する予定である。
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