研究課題
1.研究用データの整備(1) 日経 NEEDS から購入した DVD データを1分間隔データに加工した上で,実現ボラティリティ (Realized Volatility, RV) を計算した.(2) 分析に使用するデータとして株価指数 TOPIX を用いた.標本データ期間は 2008 年 1 月から 2012 年 12 月までであり,計 1223 日分の日次 RV を利用した.(3) 情報の供給に関する代理変数としてオンライン上におけるニュース記事を用いるが,本研究ではとりわけ経済ニュースに強いロイタージャパン (http://jp.reuters.com/) のテキストデータを利用した.(4) 取得したオンラインニュース記事を mecab により形態素解析を行い,品詞ごとのデータに変換した.2.モデルの定式化(1) オンライン上におけるニュース記事のデータに対しては,文書の確率的生成モデルの一つである動的トピックモデル (Dynamic topic model) を用いた.(2) 実現ボラティリティの自己回帰モデルに トピックスコア を含めることにより,ボラティリティ予測のパフォーマンスを改善することを本研究の目的としている.そこで,ボラティティとトピックスコアのラグ値を説明変数に持つ AR, HAR といった基本的なモデルに加え,Bollerslev et al. (2016) による ARQ, HARQ モデルについても実装し,各モデルのボラティリティの予測力を MSE および QLIKE という 2 つの誤差関数を用い比較した.3.得られた結果すべてのモデルにおいてトピックスコアを含めた方がボラティリティ予測のパフォーマンスを改善することを示すことができた.
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)
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