本研究課題では、サービス産業の各業種の付加価値の源泉を明らかにした上で生産性や効率性計測のためのモデル構築をし、大規模マイクロデータを用いた統計解析を行ってきた。研究期間3年を通じ、サービス産業のうち対個人サービス業を対象とし、小売業(青果及び家電製品)、美容業、宿泊業と事業所向けサービスの流通を対象とした分析を行った。対象とした各業種は、家電については省エネ政策、美容業や運輸業はサービス提供者の労働環境、宿泊業は民泊などの新たな業態との競争といった近年に非常に重要な社会事象と関連している。これらについて、経済学的視点でその産業構造に関する研究を行えたことは意義があったと思われる。
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