本研究では、サービス分野の地域間価格差を計測しその結果を地域間生産性格差の計測に反映させることである。地域間価格差計測には、Country-Product-Dummy (CPD) Methodという国際間の絶対的購買力平価の推計に使われる方法を応用し、総務省統計局「小売物価統計調査」の地域別のサービス価格の品目別データを基に、サービス分野の各産業別(建設、電気・ガス・水道、不動産、運輸・通信、その他の民間サービス)に地域間価格差を各年代で推計した。地域間生産性格差を再計算した結果、2009年では地域間TFP格差指数の標準偏差が0.079から0.069へと約13パーセント縮小することを確認した。
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