成長が停止してしまう経済においては、最も忍耐強い個人や国が長期的にはすべての資産を独占するというラムゼイの推論が成り立つ。これに対して、成長が持続する経済では、忍耐強さよりも変化を受容する能力が資産格差や経済成長に大きな影響を与える場合があることを明らかにした。 世代重複モデルを用いて、最低消費水準が存在する場合、経済がある発展段階に達すると人口成長の転換が起きることを示した。技術進歩は、経済成長だけでなく人口動態にも大きな影響を及ぼし、遅いと貧困下での人口爆発、早いと豊かさの中での少子高齢化、これらの中間にあると典型的な人口転換が起きることも明らかにした。
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