研究課題/領域番号 |
15K03444
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研究機関 | 神戸市外国語大学 |
研究代表者 |
友田 康信 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (30437280)
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研究分担者 |
久永 忠 北海道大学, 経済学研究科(研究院), 助教 (50452305) [辞退]
DAVIS COLIN 同志社大学, 国際教育インスティテュート, 教授 (70432557)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 産出の人的資本弾力性 / 所得格差の推移 / 動学リカードモデル |
研究実績の概要 |
本研究課題「産業ごとの産出の人的資本弾力性の差異と貿易構造に関する動学的研究」は、各産業における産出の人的資本弾力性という概念を中心に、人的資本の動学的推移と、各産業における雇用数の変化ならびに国際的貿易構造の変化の関係を理論的に分析することを目的としている。本研究課題は、(1)人的資本蓄積と所得分布の推移に関する理論研究、(2)産出の人的資本弾力性に基づいた動学リカードモデルに関する理論研究、以上2つのプロジェクトから構成されておいる。 現在、各プロジェクトごとに論文を作成中であり、進捗状況は以下である。プロジェクト(1)に関する論文 "Human Capital Elasticity of Output, Comparative Advantage in Job Selection, and Persistent Income Gap" はすでに完成しており、しかるべき査読付国際的学術雑誌に掲載を目指して投稿を行った。残念ながら平成28年度は掲載に至らなかったが、現在別の学術誌に投稿し、ピアレビュー中である。 プロジェクト(2)に関して予備的な理論モデルの構築ならびに基本定理の証明はおおむね完成したと思う。我々が構築したモデルでは、既存の国際貿易における動学的リカードモデルとおそらく異なる性質を持つ定常均衡解が存在しうることが明らかになった。今後は、これまでの研究の流れにおける本研究の位置づけを明確化し、論文を完成させたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
先に述べたように、プロジェクト(1)については論文が完成している。プロジェクト(2)については、基本定理をほぼ証明できたので、後は既存研究との関連性の明確化と細かい詰めを行えば、新規性を持つ学術論文を執筆できると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
プロジェクト(1)については、ピアレビューの結果次第である。学術誌からの連絡を待って、掲載に必要な作業を行っていく。プロジェクト(2)については、作業方針は明確であるので、必要な作業を行い論文を作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
スケジュールの都合で学会参加などが当初予定していたよりも少なくなり、また共同研究者が在外研究となり、研究打ち合わせの回数が減ったため、旅費の消化が遅れた。
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次年度使用額の使用計画 |
今後、研究が進捗すればこれらの予算が必要になってくると思われるので、そちらで使用させていただきたい。
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