研究課題/領域番号 |
15K03447
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研究機関 | 札幌大学 |
研究代表者 |
飯田 隆雄 札幌大学, 地域共創学群, 教授 (00193136)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | マイクロファイナンス / 農業の6次産業化 / 地域活性化 / 限界集落 |
研究実績の概要 |
(1)ワイン産業における成果の発表をB&ESI(国際会議)で行った。日本酒と地ビールについても同時に比較分析を行うことが出来た。一部の大手メーカー以外90%以上は中小零細企業で、そのほとんどが地方に拠点を置いており、これらの産業を活性化することが、地域お越しや限界集落対策に大きな効果をもたらすことを実証した。 (2)テロワール的ワイン産業への入植のブームは、早くも経験不足からワイナリーを手放す三木町のケースなど課題も浮き彫りになってきた。ワイン表示ルール厳格化は、一時的な苗木不足が発生し、国内産葡萄から作られるワイン増産にブレーキがかかるのではないか?という予測もあったが、実態調査の結果では今のところ目立った影響がないように見うけられた。ワインを委託生産している醸造所などによると、葡萄栽培農家による試験醸造も増加してきており、葡萄の生食用出荷から加工用出荷への変更が見られるが、データとして細く出る状態ではなかった。 (3)マイクロファイナンスによる地域活性化政策を北海道のワインと農産加工品(リンゴ)を中心に研究を進め、農産加工品についての実態調査が遅れ気味となっている。農産加工品と養豚生産、及び関連業界への実態調査について、現在研究推進中である。 (4)養豚など畜産関連産業については、配合飼料の生産・需要・供給。畜産関連産業と消費者との間に大きな情報ギャップが存在することが分かり、相互の情報共有と消費者への情報発信のため、「日本の畜産の将来を考える会」を設立し、ホームページ上で、研究成果の発信と関連情報の発信をはじめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)ワイン産業については、日本酒やビール産業も含めた、研究成果を国際会議で報告することが出来た。 (2)農産加工品についての調査研究が遅れ気味である。 (3)配合飼料から見た畜産業についてのホームページを立ち上げ、研究成果と消費者への情報発信へのプラットホームを作ることが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
(平成29年度の計画) (1)マイクロファイナンスによる地域活性化政策を北海道の養豚産業を中心に酪農産業と比較しながら研究を進める。 (2)ワイン、農産加工品(リンゴ)、養豚についての最終的な実態調査。 (3)マイクロファイナンスの法制度についての確認。 (4)研究成果を関連分野の国際会議などで発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
(1)当初、PCやプリンター、ソフトウエアなどの購入を予定していたが、リニューアル無しで使用できた。 (2)加えてインタビューなど、専門的知識の提供のための支出が比較的少なかった。 (3)国際学会参加やベトナムでの実態調査等の旅費や「日本の畜産の将来を考える会」のHP作成費などに費用がかさんだが、物品購入と人件費・謝金に対する支払が少なかったため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
(1)年度末から年初にかけて、PCやプリンターなどが壊れ使用できなくなったので、これらを購入予定ある。 (2)また、最終年度であるため、国際学会報告と、専門的知識のための謝金を当初計画以上に支出の予定である。
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