研究実績の概要 |
大きく分けて,長期停滞に関する三つのテーマについて,研究の報告を行なった. 1.長期停滞の下での量的・質的金融緩和政策を継続してきた日本銀行の黒田東彦総裁の定例記者会見での発言について,自然言語処理の手法を適用した研究論文を,AEA Poster Session, Annual Meeting of the 2019 American Economic Association, Atlantaで報告した. 2.長期停滞後の金融政策の正常化の出口において,中央銀行が新しい政策手段として超過準備への付利および資金吸収のためのリバース・レポを導入した場合の中央銀行のバランスシートの最適な規模および構成について,国債管理の観点から分析した.Fourteenth Annual Conference, Asia-Pacific Economic Associationにて報告した. 3.長期停滞において進行する所得・資産の格差に対して,国際的な資本課税の必要性が議論されている.最適な資本課税について,親と子の間の時間選好率の違いを考慮した理論モデルを構築した.AEA Poster Session, Annual Meeting of the 2019 American Economic Association, Atlantaにて報告した.
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