家計を対象とした節電対策として、緊急ピーク時料金と住宅エネルギー・レポートを取り上げ、電力消費に及ぼす影響を明らかにした。緊急ピーク時料金は、電力供給の不足が懸念される日のピーク時間帯(たとえば夏季平日の昼下がり)に、通常よりも数倍高い電力価格を適用することによって節電を促す方法である。住宅エネルギー・レポートは、家計に対してエネルギーの利用実態や省エネルギーの方法に関する詳細な情報をリーフレットやタブレット端末などを通じて個別に提供する方法である。フィールド実験のデータをもとに分析した結果、いずれの方法も家計の電力消費を抑制することが明らかになり、有効な節電効果が期待される。
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