研究課題
基盤研究(C)
援助が紛争を抑制可能かどうかを中心に、有効な援助政策を検討した。紛争についての先行研究では、資金拠出型の援助では紛争を誘発する点が強調されてきた。しかし、本研究では、どのような不随条件があれば、資金拠出型援助が紛争を抑制する効果を持ちうるかについて、2編の論文を作成した。両論文で共通する結論は、紛争のコストを大きくすることが重要であるという点である。先進国による武器輸出の抑制や、国際的な監視などでコストを高めることができれば、援助が紛争抑制効果を持つことを示した。
マクロ経済学 理論経済学
国際援助がその効果を十分発揮できない主たる理由が、被援助国内の紛争にある。本研究では、被援助国内の紛争を抑制する援助政策の検討を行った。本研究では、いくつかの不随条件があれば、一般的な援助が紛争を抑制する可能性があることを示した。これは、多額の援助を行う先進国の援助政策に貢献するだけでなく、多くの途上国に対して、発展の一助となる研究となっている。