本研究では、インフラ整備のための「企業間協力」の発生誘因と政策環境の整備について考察する。主たる設問は「インフラ整備のための企業間協力はどのような状況において発生しやすいか」である。3つの分析から成る。第1の分析では、都市部と地方部に電力・都市ガス等のインフラ・サービスが提供されている経済環境のもとで、垂直統合型企業の共同投資と垂直分離下での上流インフラ企業の非協力(単独)投資の比較を行う。第2の分析では、企業が生産技術選択の機会を持つときに共同投資を行う誘因を考察する。最後に、接続料金規制が企業間提携に与える影響について考察する。
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