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2018 年度 実施状況報告書

経済の国際化と発展途上国における地場企業のパフォーマンス

研究課題

研究課題/領域番号 15K03494
研究機関西南学院大学

研究代表者

瀧井 貞行  西南学院大学, 経済学部, 教授 (60311320)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワード国際貿易 / 多国籍企業 / インドネシア / マイクロデータ
研究実績の概要

インドネシア製造業種の事業所を対象に,その輸出動向に関する実証分析の成果を東アジア経済学会の国際大会において報告した。討論者や他の大会参加者との意見交換によって,いくつか有益なコメントが得られ,それに基づいた改訂のための準備と作業を進めてきた。この研究は,中間財輸入品目数の増加と輸出品目数の増加の関係を分析するものである。従って,一定期間における輸出品目数と輸入品目数の関係をカウントデータモデルによって,推定するものであった。学会報告によって得られたコメントの1つは推定方法に関するものであった。一定期間の輸出品目数と輸入品目数のカウントデータを使う方法だけでなく,各年の品目数をデータとして用いた疑似最尤推定も可能であることが分かった。これまでの分析結果の頑健性を確かめるために,この方法によるモデルの推定の準備とデータの確認作業を行ってきた。その過程で,データに修正等の処理を行う必要がありそうな点が見つかった。例えば,製品レベルのデータセットの商品分類が年によって揺れのある可能性がある。各事業所レベルではなく,インドネシア製造業全体で商品ごとの輸出事業所数の推移を見てみると,ある年に急激に減少する製品がある一方で,その年に急激に増加する製品が存在する場合がある。このことは,いずれかの製品がある年には一方の商品として分類され他の年にはもう一方の商品に分類されている可能性を示唆している。これまでは,インドネシア商品分類(9桁)にて商品の分類をしてきたが,1つ1つの商品の推移などを検証しながら,粗い分類を用いて分析するなどの必要性が生じた。この変更を行う場合は,インドネシア商品分類に合わせて用意した関税率などのデータも再計算する必要がある。そのため,データの確認作業量なども考慮しながら,疑似最尤推定のための準備の作業を行っている状況である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

9桁レベルのインドネシア商品分類コードに基づいて各事業所の製品を分類した分析を行ってきたが,上記のように分類方法に関して一部整合性がない可能性があることがわかった。この問題への対応策や判別方法を検討中であるため,研究遂行に想定以上に時間がかかってしまった。また,2016年版産業統計を購入予定であったが,当該年は10年に一度のセンサスが実施される年であるため公表が遅れており,その個票データを購入ができなかった。

今後の研究の推進方策

データの問題に関しては,データをじっくりと検討し,適切な方法を模索していきたい。データに関して不明な点などを整理し,インドネシア中央統計庁の担当者と連絡を取るなどして,必要な情報を収集することも行っていく。また,期間内に成果を出すために,必要な作業量などを考慮しながら,問題解決のための方法を考えていきたい。

次年度使用額が生じた理由

2016年版産業統計を購入予定であったが,当該年は10年に一度のセンサスが実施される年であるため公表が遅れており,その個票データを購入ができなかった。また,購入に合わせて予定していた海外出張を延期したことによって次年度使用額が生じることとなった。購入可能となりしだい,購入を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Imported Intermediate Inputs and Plants’ Export Dynamics: Evidence from the Indonesian Plant-product-level Data2018

    • 著者名/発表者名
      Sadayuki Takii
    • 学会等名
      East Asian Economic Association
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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