研究実績の概要 |
今まで行ってきたいくつかのFORTRANプログラムに基づく研究を拡張している段階である。具体的には男女間の賃金格差の影響もすでに分析の枠組みに取り入れており、そこに育児コストと介護コストを明示的に導入した。特にこれらのコストは金銭的なコストと時間的なコストに分け、同額一般均衡モデルにこれらのコストを明示的に導入することに成功した。具体的にはいくつかの政府データに基づきパラメータ値を特定化することに成功した段階である。限られた財政状況の中でどのような政策が一番効果的かという議論に発展させる段階にある。これまでの一連の数値解析な動学一般均衡シミュレーションモデルによる研究成果はすべて独自のFORTRANプログラム作成によって達成されており、現実社会をシミュレーションモデル内でほとんど100%再現できるベンチマーク・モデルはすでに構築されている。すでに労働も内生化されており、今後は女性労働供給行動をさらに精緻化し、育児行動などに影響を与える様々な政策を導入し、今までの分析を拡張する。具体的にはこれまでの研究実績を「Child Care, Elderly Care, Labor Supply, and Primary Balance in an Aging Japan」(ワーキングペーパー)にまとめている。
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