国際インフラ金融は邦銀の海外攻勢を象徴するトピックである。本研究は邦銀の国際競争力がどのようなものかについては詳細な分析を行った。メガバンクは相対的に規模が大きく融資期間の長い案件に参加して積極的にリスクを取っていることが分かった。こうした行動はリスクコントールの仕組みが確立されたプロジェクトへの参加によって支えられていることがうかがわれた。次に、邦銀の行動をシンジケーションの観点からも分析した。邦銀同士が規模の大きい、かつ、より強固な関係性のあるコミュニティを形成していることが市場における競争力を高めていることが示唆される結論を得られた。
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