本研究は、企業リスク管理に関して、企業活動が平時の連続ショックに加えて大きな災害ショックのような下方ジャンプショックに晒されている状況で、ミクロ的な企業のモラルハザード行動がマクロ的にその影響を増幅させ資産価格を大きく変動させる状況を数理的に解明した。さらに、このフレームワークを用いながら、そのような金融摩擦が平時のリスクや危機時のリスクに関して市場の変動を増幅させている状況で、保険、デリバティブ、保険リンク証券が企業リスク管理の上でどのように共存しながら金融市場全体において最適にリスク分散するのかについて解明した。
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