研究課題/領域番号 |
15K03552
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
辻 爾志 中央大学, 経済学部, 教授 (30367990)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 時系列分析 / アセット・プライシング / 国際連関 / 相互依存(interdependence) |
研究実績の概要 |
研究初年度である2015年度は、「金融市場における異なるアセットクラス間の国際的な連鎖・波及関係に関する実証的研究」という研究課題につき、当初の計画を踏まえつつ、順次研究を進めた。当初計画どおり、実証研究を迅速に進めるべく、高性能なアプリケーション・ソフトの使用や大量のデータ処理に十分に耐えうる頑健性・安定性を備え、速度面等々の観点からも機能性に優れたデスクトップ・パソコンを1台購入し、またこれに加えて、初年度の分析に必要な計量分析用のアプリケーション・ソフト等も整備し、着実に実証分析を実施した。 その結果、成果の公表が確定したものとして、第一には、金融市場における異種のアセットクラスである為替レートと株式の時系列的な相互関係に関する実証研究結果が論文として公刊された。第二には、日本の標準的な株式インデックスのリターンやその他バリューあるいはグロースといった株式のスタイル・インデックスのリターンの変動性が、カナダの標準的な株式インデックスのリターンやその他バリューあるいはグロースといった株式のスタイル・インデックスのリターンに、どのような影響を与えるかに関してとりまとめた研究結果が論文として公刊確定となった。その他にも、異種の年限の国債利回りの変動が、それぞれどのような影響を相互に与えつつ変動しているのかについてとりまとめた研究結果が論文として公刊された。2016年度も引き続き、本研究課題の研究をさらに推進してく所存である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に記述したとおり、当初計画に沿う形で、合計3本の研究論文の成果の公刊が確定できたため、現在までの本研究の進捗については、おおむね順調であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
今後についても、当初の計画に沿う形で、実証研究を着実に進め、研究論文としてその成果を発表していく方針である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた主たる理由として、研究全体の遂行という観点からは、やや研究費が全体で不足する感があったため、自助努力によりデータ収集に努めた結果、一定程度についてはなんとかデータを確保することができたことが挙げられる。また、研究を進める中で、2016年度の研究も引き続き充実させるためには、自助努力により節約できた資金を次年度に回してデータの購入費等々に充当したいと考えるに至った。以上のような理由・経緯から、次年度使用額が生じることとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
上記理由の欄にも記載したが、2016年度の研究も継続して充実させるために、実証分析に必要なデータの購入費や論文投稿・校閲料等に当該次年度使用額を充当したいと考えている。
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