研究課題
企業の設備投資や家計の住宅投資において,低金利が長期間継続中であるため,企業は,資金調達を積極化し投資を活発化させて,その結果信用リスクを高めていると言われている.従来,企業は,経済変動に対して経済見通しの変化に伴う正常な変動と偶発的変動を区別してジャンプ拡散過程モデルを考案している.本研究では,大きな振幅のジャンプと振幅の小さいショットノイズを区別し,さらに,ショットノイズ中のレベル値以下のノイズを削除したショットノイズを累積し,それがあるしきい値に達したとき資産価格の変動特性と捉える.これらにより,マクロ経済や企業に内在する情報による資産価格変動への影響を拾い上げ解析的に解明することを目的とした.異常変動における振幅の小さいジャンプのショットノイズに注目し,その中の微少な振幅を削除する.さらに,微少な振幅を削除したショットノイズを累積した値があるしきい値を越えたとき,それが資産価格に与える影響の度合いを示すことで,企業の投資・資金調達行動の信用リスクを低減する最適な投資方法を決定するメカニズムを明らかにする為に,信頼性の分野でコンピュータ資源の最適化問題に適用してきた.金利水準の変動を市場に与えるインパクトとして捉え,物体に対する損傷を信用リスクの増大,損傷量があるしきい値を超えた時の物体の破壊を信用リスク増大による企業倒産や株価暴落と考え,確率モデルを構築することにより企業の目的関数の最大(最小)化する方法を解析的に導出するモデル化をコンピュータ資源に適用したが金利水準への適用は計画が遅れ目的が足せなかった.研究成果として,"Reliability Modeling with Computer and Maintenance Applications"を出版した.
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International Journal of Reliability, Quality and Safety Engineering
巻: Vol. 24, No. 3 ページ: 17
10.1142/S0218539317500152