研究課題
基盤研究(C)
本研究では中世末期から近代初頭(15~17 世紀)のヨーロッパ社会経済の特徴について中心地域であった低地地方を中心に欧州統合史の枠組みでの再検討のために、穀物、熱帯産品、毛織物、美術品の4種の財の流通のあり方および価格決定のプロセスについて分析し、諸都市の美術品市場のあり方ならびに美術品の価格決定メカニズム、ネーデルラント内における穀物価格等にみられる中心的都市と周辺の中小都市の間の価格動向の差異、価格決定メカニズムが異なる多元的流通構造を有する穀物と単一的流通構造をもつ特産財などの他の財の諸財および貨幣、情報の集積と分散における時間的ラグの影響について明らかにした。
経済史