研究課題/領域番号 |
15K03585
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
関口 定一 中央大学, 商学部, 教授 (20138613)
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研究分担者 |
谷口 明丈 中央大学, 商学部, 教授 (20103228)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ゼネラル・エレクトリック社 / 戦略 / 組織 / 社会関係 / オフィサー / マネージャー / ホワイトカラー / ブルーカラー |
研究実績の概要 |
GEを構成する人びとは、取締役;会長、社長、副社長などのオフィサー(執行役員);マネージャー層(中間管理職);エンジニア、セールスマン、法務担当者、財務・会計担当者、その他のサービス担当者 ;いわゆるホワイトカラー労働者(下級職員);職長、熟練・半熟練・不熟練労働者、徒弟(ブルーカラー労働者)であるが、第1期すなわち、設立からトップがコッフィンとライスの会長・社長コンビからヤングとスウォープのコンビに変わる1923年までの時期について(ア)これらの構成員の伝記的データを収集し、彼らの出自、学歴、職歴と入職の過程を明らかにすることができた。(イ)これら構成員のGEにおけるキャリアを明らかにするとともに、退職後のキャリアも明らかにすることができた。(ウ)各階層内で仕事がどのように行われていたのかを明らかにする努力がなされた。(エ)階層間の協働はどのようなものであったかを明らかにすることができた。(オ)GEの構成員を統合する仕組み、すなわち、給与、昇進、教育、広報、福利厚生などのシステムがどのように形成され、どのように機能していたかを明らかにすることができた。(カ)各構成員がGE外部とどのような関係を持っていたのかを明らかにすることができた。とくに労働者と労働組合の関係、ステークホルダーとの関係、他の構成員の職業団体、業界団体、経営者団体、政治団体等との関係を明らかにする努力をした。(キ)GEあるいはGEの構成員と地域社会との関係をGEの本拠地だったスケネクタディを事例として明らかにするし、同時に彼らの市民生活の実態を明らかにすることに踏み出した。(ク);一定の戦略と組織のもとで維持される協働のシステムと人と人との関係(社会関係)がどのようなコンフリクトを生み出すのか、それは(オ)で明らかにされるような統合のシステムで調整可能なのか、その点を解明する努力がなされた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
資料の収集に若干の遅れはあるが、すでに収集済みの資料の分析はおおむね計画通り進展している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画であった第2期すなわち、ヤングとスウォープが会長・社長コンビに就任した1923年から1951年にコーディナーが社長に就任するまでの時期、通信機器と家電を加え、さらに戦時期をへて総合電機メーカーへと事業を急速に拡大した時期について、第1期と同様の研究を推進する。第1期についても引き続き研究を進展させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画していた資料収集のための出張をやむを得ない事情により延期したため。
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次年度使用額の使用計画 |
延期した資料収集のための出張に使用する。
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