研究課題/領域番号 |
15K03585
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
関口 定一 中央大学, 商学部, 教授 (20138613)
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研究分担者 |
谷口 明丈 中央大学, 商学部, 教授 (20103228)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ゼネラル・エレクトリック / 歴史像 / 共同と関係の束 / 戦略と組織構造 / 人間関係 |
研究実績の概要 |
本研究は、ゼネラル・エレクトリック社で働いてきた全ての人々に光を当て、同社の通史を記述しようとするものである。その際、各階層の人々の関係や共同の在り方と、企業の組織戦略の関係を実証的に解明するため、同社や関連企業・経営者団体・労働組合などの刊行物や組織内文書(Monogram、GE Review、Schenectady Works Newsなど)、経営者・管理者・技術者・労働者などにかんする伝記的資料や個人文書(Edwin Rice、Gerald Swopeなどのトップ・マネジメントの個人文書も含む)といった一次史料の収集と整理、電子化とデータベース化が極めて重要な意味を持っている。 昨年度は、これらの文書・史料の収集(特に営業部署関係の資料の追加収集など)と、これまで収集した資料の電子化(テキスト・レイヤー付きPDF化)と分類整理、検索インデックスの作成に研究時間の大半を費やし、かなりの進展を見ることができた。収集整理したデータは、ディスク上で30ギガバイト以上になる。特に、会社創立期から第一次世界大戦期に関しての研究が進み、これらを用いた最初の研究成果の公表に向けた取り組みを手掛け始める段階に至っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
必要な資料の収集と整理、インデクス化は順調に進展しており、これらをベースにして、第一次世界大戦以前の時期について、順次歴史叙述を開始する段階に達している。ただし、部分的になお不足する資料も存在するため、継続して収集整理も進める必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
史料の収集・整理関連の仕事を継続しつつ、これまでの蓄積を基礎にゼネラル・エレクトリック社の初期の経営者・管理者・労働者の姿を、同社の組織発展との関連でトータルに把握し、新し歴史像を提示する最初の取り組みとして、第一次世界大戦までの時期に関する研究成果の取りまとめを行う。同時に、1920年代以後の歴史叙述に関して、これまでの研究活動の中で気づかされた論点や視点を考慮して、時期区分設定や分析視角についてさらに検討を進め、今後の研究成果の取りまとめの基礎をより確かなものにするための取り組みを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
既収集資料ならびにインターネット経由で入手した資料の処理とデータベース化に予想外に多くの時間を費やし、新規資料探索と収集のための旅費(これが計画された費用の最大部分であった)をほとんど費やすことがなかったため、次年度に繰り越すこととなったためである。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度は、新規資料の収集のための海外出張と本格的なデータのインデックス化を計画しており、この二つのとそれに関連する機器の購入などで費用の大半を使用する予定である。
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