研究課題/領域番号 |
15K03599
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
郭 昌俊 (郭沛俊) 横浜国立大学, 国際社会科学研究院, 教授 (60325313)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 最適停止問題 / M&A / 区間回帰モデル / 多段階消費と投資問題 / 多段階ワン・ショット意思決定アプローチ / 新聞売り子モデル / ワン・ショット意思決定理論 / 微分不可能非凸2レベル最適化問題 |
研究実績の概要 |
1.合併する二つの企業は二つの異なる財を生産すると仮定し、二つの財の価格は二つの幾何ブラウン運動によって表し、合併問題は交換オプションと見なし、合併・買収の実施タイミング問題は最適停止問題に帰着させ、オプション理論を用いて、実施タイミングと契約条件を求めた。提案したモデルの仮定は現実により近いであり、Lambrecht氏のモデルは提案したモデルの特例である。更に、二つの買収企業を一つのターゲット企業との合併ゲーム、M&Aにおけるエージェンシー問題を分析した。 2.区間回帰モデルにおいて、外れ値を識別する方法を提案した。中国上海市の不動産データを用いて、提案した方法の妥当性を検証し、有益な経営洞察が得られた。 3.個人の多段階消費と投資問題において、各段階に消費、貯蓄と証券投資という三つの選択肢がある。多段階ワン・ショット意思決定アプローチを用いて、個人の多段階消費と投資問題を定式化し、4タイプの個人の行動を分析し、生涯における総消費量を最大にするための各段階の最適消費・投資戦略を求めた。「個人の消費スタイルの違いはその人のタイプ(性格)とその人の経済の将来像に起因する」などの結論も得られた。 4.ワン・ショット意思決定理論に基づく革新的製品に関する新聞売り子モデルを提案した。提案したモデルは微分不可能非凸2レベル最適化問題であり、従来の最適解法で最適解を求めることができないため、新しい最適化手法が開発された。数値例を用いて、開発された方法の有効性を検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ワン・ショット意思決定理論に基づいて提案した意思決定モデルは微分不可能非凸2レベル最適化問題になり、従来の最適解法で最適解を求めることができないが、現在新しい最適化手法が開発された。
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今後の研究の推進方策 |
ワン・ショット意思決定理論を生産計画問題、サプライチェーン・マネジメント問題へ応用し、今まで得られた研究成果を再整理し、国際ジャーナルに投稿する。
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