研究課題/領域番号 |
15K03609
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
北島 啓嗣 福井県立大学, 経済学部, 教授 (60398980)
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研究分担者 |
早川 貴 立命館大学, 政策科学部, 教授 (10367683)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 業種業態 / 経営者の認識 |
研究実績の概要 |
本年度は、流通企業のマネジメントの前提となる現在の商業政策の問題を、都道府県への質問紙調査によって把握し分析した。調査は、2015年8月に全都道府県の商業政策担当者に対して質問紙調査によって行われた。有効回答率は全体の74.5%である。かつて「大規模小売店舗法」は大規模小売店舗の事業活動を調整することにより、競争力の低い小型店も存続が可能だった。現在これは大きく変化している。チェーン・オペレーションによって、規模の経済を利用したコスト構造を背景に、安い値段が付けられる。安価で売れば、当然消費者に支持される。安い値段に対して、小型店は対抗出来ないロジックである。このチェーン・オペレーションのロジックは堅固であり、対抗することは非常に困難である。しかし、インターネットでの販売が普及しつつある現在、それが変化する兆候がある。 一方、業種・業態は業種業態概念は、暗黙のうちに、競争の構造を規定している。それが現状を反映したものではないとき、問題が生じる。本研究では、この伝統的な業態分類を再検討し、問題点を検討してきた。商業施設の業態という概念は、現代の商業施設の競争構造を必ずしも反映していないのではないか、ということである。この業態は、商業施設は、ショッピングセンターや百貨店、あるいはGMS等が含まれる。近年、大型店、特にSCあるいは百貨店等に関していえば、この業態の括りにはいくつかの問題が生じていることを調査を行っている。に本研究は、業種業態を固定化して考えることにより、競争構造の認識に誤謬をおこす可能性によってマネジメントが大きく影響される可能性を提示する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に進展していると評価できるが、一方、研究分担者が大学行政の業務で多忙になりつつあり、担当部分の定量研究が遅延する可能性がある。定性研究を先に行いつつ、研究組織を再考する可能性がある。
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今後の研究の推進方策 |
研究分担者が大学行政の業務で多忙になりつつあり、担当部分の定量研究が遅延する可能性がある。定性研究を先に行いつつ、研究組織を再考する可能性がある。 その場合、定量研究として、地方の小型SC、協同組合型SC、ドラッグストアなど、研究代表者が勤務する福井から地理的に近い企業を重点的に取り上げ、効率化をはかる。
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次年度使用額が生じた理由 |
科研費申請より交付額が少なかった金額を、大学内の競争的資金に応募して交付を受けた。そのために、次年度使用額が発生した。また、パソコンの購入が遅れた。理由はパソコンOSの切り替え時期に当たっていたために使用ソフトウェアとの兼ね合いで一年間遅らせたからである。
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次年度使用額の使用計画 |
昨年見送ったパソコンを購入する。
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