研究課題/領域番号 |
15K03609
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
北島 啓嗣 福井県立大学, 経済学部, 教授 (60398980)
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研究分担者 |
早川 貴 立命館大学, 政策科学部, 教授 (10367683)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 取引関係 / 定性研究 / 関連産業 |
研究実績の概要 |
本年度は地域の流通関連企業経営者等へのインタビュー等定性的データを蓄積するとともに、企業そのものだけではなく、関連する立地する地域や取引関係から分析することを試みている。インタビュー等の結果、立地地域における取引関係の重要性が浮上している。大型店舗は、これら取引先をいかに、どのようにしてマネジメントするかがキーファクターであることが発見された。これら取引構造から企業の競争力をデッサンする研究は、例えば浅沼萬里(1997)等自動車産業では知られているが、流通・サービスセクターに属する企業に適用した研究は乏しい。大型店の取引先としては、アパレル、食品等の製造企業、卸売業等があり、これらとの取引関係に関する研究は存在する。しかし、大型店に店舗の場所を開発、提供する不動産業、日常の販売促進等の業務をサポートする広告、リース、内装会社等の研究、分析した研究はほぼ存在しないが、これらの重要性が本年度確認された。また、近年は、いわゆる物品の販売だけではなく、大型店の中の飲食・サービス等が存在感を増している。これらの存在の大きさがこれらの会社の訪問インタビューを試みるとともに、これらの会社の社史、有価証券報告書等の刊行情報を収集・蓄積している。今後は、これらを類型化し、これらのコーディング作業を行っていく。
また定性的データを適切に論文化するために手法の深化を目的に研究者が主宰し他大学研究者とともに定性的研究に関する研究会を立ち上げ定期的に意見交換を実施しまた手法に関する論文を執筆している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
元来の研究計画では定性研究と定量研究が両輪であったが、研究メンバーが行政の負担が重く担当する定量研究が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究組織を再考すべく新たな連携研究者、研究分担者を加えるか、あるいは定量部分の研究を断念し定性研究を深化させるかを決断する。
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次年度使用額が生じた理由 |
定量研究部分の遅延と当初予定していた海外視察の延期による。
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次年度使用額の使用計画 |
海外視察に関しては今年度6月に実施を決定した。定量部分に関しては研究組織を再考するかあるいは定性研究部分を深化させるか早急に決断する。
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