本研究課題の最終年度は、国外のスタートアップ、ベンチャー企業を支援するインキュベータの役割や実態、および当該地域でインキュベータが果たすインキュベーション機能に関する調査研究を進めた。具体的には、インド共和国カルナータカ州バンガロール市におけるスタートアップをサポートする諸機関・施設(インキュベータ、アクセラレータ、教育機関、政府系機関等)を訪問するとともに、インキュベータを活用しバンガロールを拠点として事業展開している現地スタートアップを訪問することができた。今年度の調査・視察により、インドにおけるスタートアップ、ベンチャー企業の状況の把握、それらを支援するインキュベータやアクセラレータの役割と実態、およびインドにおけるイノベーションのエコシステムに関する発展可能性を把握することができた。 本年度の調査研究を通じて、インキュベータの役割として、起業家やスタートアップの育成・支援、起業家のコミュニティ形成、当該地域における産業振興や雇用創出への貢献を確認するとともに、イノベーションを創出するエコシステムにおけるインキュベータの果たす意義を再認識することができた。 国内外のインキュベーション機能に関する研究を本研究期間全体を通じて実施してきたが、その研究成果については研究成果報告書を提出するほか、本研究課題を通じて得られた知見は、学術雑誌への投稿や学会・研究会での報告を通じて可能な限り今後も公表していきたいと考えている。
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