本研究の目的は、世界金融危機前後における多様性の取組姿勢が組織成果に作用するメカニズムの解明である。平成27年度から29年度までに、1)既存の調査研究のサーベイ、2)定量分析、3)定性分析、4)海外研究者からの情報・資料収集の4つの方法で、調査を実施した。 世界金融危機前後における企業の取組姿勢と危機後の業績回復との関係を分析した結果、第1に、危機前からプラス効果促進に取り組んだ企業は、業績回復が早い。第2に、危機後に取り組みを始めると、マイナス効果が露呈する。事業環境が激変した際には取り組まない方が賢明である。つまり、多様性の取組は、好況期に予め着手すると有効であることが明らかになった
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