研究課題/領域番号 |
15K03654
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
竹中 厚雄 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (30363899)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 国際経営 / 技術経営 / 経営戦略 |
研究実績の概要 |
平成29年度は主に下記の研究および分析作業を実施した。 1.先行研究・関連研究の文献収集・サーベイ 主として、多国籍企業における研究開発の国際化に関する調査研究を中心として、学術論文・文献の収集・整理作業を実施した。また、政府等の公的機関によって実施された近年の日本企業の研究開発の国際化の実態に関する調査についても収集作業を実施した。これらの作業から、日本企業における近年の研究開発の国際化の動向を把握するとともに、今後の研究課題および理論的フレームワークについて導出する作業を実施した。 2.日本企業における研究開発の国際化に関する実態把握・分析 日本企業における研究開発の国際化の実態、とりわけ海外研究開発拠点の立地の動向について、東洋経済新報社編『海外進出企業総覧』等のデータを収集し、分析を行った。具体的には、エレクトロニクス関連の日本企業をサンプルとして取り上げ、1990年代後半から近年までの海外研究開発拠点の立地動向と親会社による所有形態に関する経時的な変化について分析を行った。全体的には、日本のエレクトロニクス関連企業の海外研究開発拠点数は増加傾向にあり、設置国・地域もより多様になっている。特に近年は、アジア地域における拠点数が顕著に増加していることが確認できた。こうした作業は、今後の企業単位のより詳細な分析の準備段階に位置付けられるとともに、ここまでの研究成果の一部については論文として公刊している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究データの収集・整備作業をおおむね順調に進めることができ、その研究成果の一部は公表することができた。今後、分析作業をさらに急ぎ、引き続き論文の執筆や学会発表等を実施していきたい。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、昨年度までに収集・整備を行ったデータの本格的な分析を進め、日本の多国籍企業における研究開発の国際化およびオープン化に関するより詳細で全体的な状況の把握を行いたいと考えている。また、企業に対する訪問・聞き取り調査も実施することで、企業単位のより詳細な事情に関してもあわせて情報を収集していきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画していた現地調査がスケジュールの関係上実施できず、次年度に繰り越すことにした。
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