革新的な技術や製品の登場に対して、その市場におけるインパクトを軽視し、既存製品への依存から取り入れることに遅れることをイノベーションのジレンマと呼ぶ。それらの現象をマルチ・エージェント・シミュレーションで再現し、その実験結果からイノベーションのジレンマに対応するための戦略的行動についての示唆を得た。その結果をデータから実証するため、日本の繊維産業におけるイノベーションのジレンマに関してアンケート調査を行い、共分散構造分析をおこなった。繊維は衰退産業だと思われているが、その中でジレンマを克服する企業がある。産業の中でもイノベーションを起こす原因について統計的に有意なパス解析モデルが提示できた。
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