研究課題/領域番号 |
15K03668
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研究機関 | 福山市立大学 |
研究代表者 |
玉井 由樹 福山市立大学, 都市経営学部, 准教授 (50547362)
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研究分担者 |
西澤 昭夫 東洋大学, 経営学部, 教授 (80257435)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | クラウドファンディング / 資金調達 / ベンチャー企業 / 中小企業 |
研究実績の概要 |
本研究は、匿名組合型クラウドファンディングと株式型クラウドファンディングとの比較検討を通じて、クラウドファンディングがベンチャー企業の育成に向け持続的なリスクマネー供給する役割を担えるのか、その条件を提示することを目的としている。この目的にむけ、(1)創業期のベンチャー企業へのリスクマネー供給という役割において株式型と疑似エクイティ型がどのような役割を果たすのか、その実態と効果を明らかにする、(2)株式型と疑似エクイティ型の契約内容について精査をし、法制度に基づいた構造分析を行う、(3)株式型と疑似エクイティ型がどのような企業の資金調達に効果を持つのか分析する、(4)利用促進に向けた課題を抽出するという4つの論点から研究を進める方向であった。 本年度は、昨年に引き続き、研究代表者と研究分担者それぞれが、各々の関心に沿って様々な分析手法を適用した研究を行った。研究代表者は徐々に利用が増え始めた株式型クラウドファンディングの実施状況について調査を行った。これらについては結果をまとめ、論文の執筆を行っていく。匿名組合型についても引き続き調査を行い、その成果を論文として発表し、掲載された。研究分担者も同様に日本ベンチャー支援制度についての検証を行い、報告を行った。しかしながら、株式型の利用については2017年度に入ってから急激に利用が増えたことから現段階ではその調査と整理を行っている段階にとどまっており、(3)と(4)については十分な検討を行えていないため、今後引き続き研究を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究対象である株式型クラウドファンディングが想定に反して利用が進まず、2017年3月まで利用がゼロであった。そのため、株式型の事例に対して調査が行えるようになったのが今年度に入ってからであり、十分な調査時間、調査対象が確保できておらず、疑似エクイティ型と比較検討が行えるほどに調査が終えられていない状況にある。さらに、調査が行えない期間出資者へのアンケート調査も追加調査として想定し、質問票等を検討していたが、これについても延長期間に行いたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度として株式型クラウドファンディングの調査を進め、匿名組合型との比較を終了する共に出資者に対するアンケート調査も実施していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
事例調査を予定していたが利用する企業が現れず、調査を行うことが出来なかった。しかし、現状では利用が急増しているため、それら調査対象に対する調査を実施していくともに、資金提供者に対するアンケート調査も実施し、研究を進めていく。
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