本研究は開発者たちが直面する「制約」が新カテゴリー製品の創出につながることを見出すことを目的に進めてきた。だが、研究を進める過程においてお茶プレッソの開発事例においては、「制約」の識別が難しいこともあり、「制約」にはとらわれず、新カテゴリー製品の創出プロセスとその起点に関して、従来の知見とは異なる新規の知見の発見に努めた。その成果として、製品コンセプトに注目して、新カテゴリー製品の創出プロセスを解き明かし、同時に開発者たちの「社会・知識の立脚基盤」の変化についても解き明かすことに成功した。この「社会・知識の立脚基盤」の変化が新カテゴリー製品創出の起点となりうることを見出した。
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