制度発生にかかわる一般的理論的研究、政府がかかわる制度設計について検討を進めるとともに、実態調査は2度にわたりミャンマーにおける公的機関、半公的機関、日系企業の行動を中心として行った。 2017年6月30日(金)国際戦略経営研究学会、戦略経営理論・実践研究部会において、丹沢が、「メガストラテジー:制度的環境の隙間を補う企業戦略」を報告した。さらに、2017年12月25日、同学会、戦略経営理論・実践研究部会において「ミャンマーにおける日系企業による制度戦略の展開」を報告した。 研究調査としては、2017年10月22日-26日に、ミャンマーを訪問し、日本商工会議所のプラグラムに参加し、ミャンマーにおける、進出日系企業にとってのマクロな制度的環境を調査するとともに、独自にミャンマーにおける日系進出企業を訪問し、取引関係・提携関係を調査した。さらに2018年3月4日-7日には、再びミャンマーを訪問し、通信事業にかかわる提携関係、取引関係を調査するとともに、ティラワ工業団地の運営、入居企業の進出方針を確認し、ミャンマーにおける日系進出企業のビジネス・エコシステムを調査した。 研究成果としては、2017年9月に調査手法の確立の結果として、宮本浩明と共著として「質的データからの理論構築、そして論文化まで:研究実践からの報告」戦略経営ジャーナル、5[3]pp.89-108を公表し、中央大学政策文化総合研究所年報、第1号に「ミャンマーにおける日系公的機関・半官半民機関そして民間企業によるメガストラテジーの展開」を投稿した。(2018年8月発刊予定)。新興国におけるビジネスエコシステムの視点は、今後さらに研究・調査を続けていきたいと考えている。
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