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本研究の目的は「社会的企業の経営実態」「社会的企業の経営を支える制度的基盤（公共政策・地域資源）」について国際比較研究を行い、東アジアおよび日本の社会的企業の独自性を明確化することにある。具体的には、「高齢者支援事業」や「農村地域の共同事業」に取り組む社会的企業に焦点をあて、協同組合、NPO、住民自治に根ざした事業組織（住民所有型組織）を主要な調査対象として研究を行った。
事例分析については、国内では、協同組合による取り組みについて、とりわけ高齢者の介護や生活支援のあり方に焦点をあてて検討を行った。海外では、韓国および英国の介護・生活支援分野の取り組み、住民参加型の社会的企業による取り組みについて調査研究を行った。前者については、医療福祉社会的協同組合、生活協同組合などの実践について分析した。後者については、社会的企業を支援する仕組みを検討した。また、社会的企業の現場の状況を踏まえて、マネジメントの特徴や課題について分析した。
事例分析に基づき、社会的企業のマネジメントの独自性や課題について理論的考察を加えた。
研究成果として、韓国の社会的経済組織の動向について分析した論文、日本の市民活動団体における介護・生活支援の取り組みについての論文を公表した。また、社会的企業の経営に関する実態分析と理論的考察からなる研究成果を学会で発表し、日韓の介護サービス供給に関する比較研究についての国際学会報告を行った。
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