• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

ヒューマンサービス施設人員の感情労働とレジリエンスに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K03710
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

高階 利徳  兵庫県立大学, 経営学部, 教授 (30351836)

研究分担者 開本 浩矢  大阪大学, 経済学研究科, 教授 (90275298)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード感情労働 / 職場定着 / 離職 / 転職 / リテンション / 介護施設 / 医療施設 / レジリエンス
研究実績の概要

本年は研究最終年であった。文献研究から設計された分析モデルに従い調査票を設定し、大規模な質問票調査を実施した。調査は、2018年1月12日から5月14日の期間で、兵庫県・大阪府等に立地する14の社会福祉法人・医療機関で従事する介護職員・看護師・リハビリテーション専門職を対象に質問票調査によって実施した。調査票は1071通配布され、そのうち884通が回収された。回収率は82.5%であった。回収された884通のうち、明らかに信頼性の低い質問票が21通含まれていたので、分析からはそれを除外し、残りの863通を有効回答とした。有効回答率は、97.6%であった。
分析の結果、介護・看護・リハビリ職が職務として実践する「感情労働」が、統計的に有意に、組織定着を規定していることが明らかとなった。このことは先行研究の結果と整合的であるが、感情労働が包含する多様な下位因子によって、組織定着の予測の仕方が異なることが確認された。この他にも、職務満足等の心理的アウトカムも従属変数として分析されているが、全て仮説どおり、有意に影響しているという結果が確認された。
またこれらの因果関係の間を調整するモデレータとして、本研究では「レジリエンス」が策定された。分析の結果、主にソーシャル・サポート因子が、これらの間の関係を調整する要因として確認された。
今後の研究課題としては、感情労働が有するより多様な側面を意識した測定尺度を開発すること、モデレータとしてレジリエンス以外の心理的リソースを検討することが認識された。

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi