本研究においては、法人と個人の顧客関係において、価値共創概念(企業が顧客へ提供する価値を、企業によって一方的に生産され販売されるものとして捉えるのではなく、企業が顧客と共同で創造するものとして捉えるという考え方)、スイッチング・コスト、顧客内シェアを結びつける理論的フレームワークを構築した。具体的には、企業金融サービスと理容・美容サービスを例にとり、定量調査結果を解析することで、1)サービスの信用財度合いと価値共創についての因果関係、2)価値共創の実行とスイッチング・コストや顧客内シェアとの因果関係、3)上記の因果関係に対する、信用財度合いの相乗効果などについての考察をまとめることができた。
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