研究課題
刺激に対する消費者の生体反応・心理反応・行動の一貫性を考察することを試みた。具体的には、生体反応のひとつである脳波に注目し、視聴者のテレビ・プログラムに対する評価を測定することを試みた。すなわち、プログラム視聴前の言語によるプログラム評価、プログラム視聴時の生体反応、プログラム視聴後の言語によるプログラム評価を収集・測定した後、当該プログラムにおいて後続するエピソードに対する視聴行動、プログラム終了後の言語によるプログラム評価などを観察・収集した。生体反応として、エピソード視聴時の自発脳波を、周波数・時点・電位の3相で測定した。なお、脳波の個人差から、同一被験者における相対的な大小に注目した。このとき、言語的に表明された評価と視聴行動には必ずしも一貫性があるとは限らないこと(心理反応が良好でも、その後、当該プログラムを視聴するとは限らない)が観察できた。一方で、生体反応・言語的に表明された心理反応・行動の3者が整合する傾向、ないし生体反応・行動の2者が整合する傾向が観察できた。すなわち、生体反応と視聴行動には一貫性が観察できる傾向にあること(脳波反応が良好であれば、その後、当該プログラムを視聴する傾向にある)が示唆された。以上、生体反応・心理反応・行動の3者には必ずしも一貫性・整合性が観察できなかったものの、生体反応は、言語的調査による心理反応に比べ、行動をよく説明できる傾向にあることが示唆された。
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Advanced Researches in Classification and Data Science
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