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2018 年度 実績報告書

「両利き」事業部の組織特性およびMCSの設計と利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K03789
研究機関法政大学

研究代表者

福田 淳児  法政大学, 経営学部, 教授 (50248275)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード両利き組織 / マネジメント・コントロール・システム / 郵送質問票調査
研究実績の概要

本年度は,両利き組織におけるマネジメント・コントロール・システム(以下,MCSsと略す)の設計とその利用方法について仮説を設定し,郵送質問票調査を実施した。仮説の設定にあたって,Simons (1995)によって提唱されたインターアクティブなコントロールと診断的なコントロールを,Tessier and Otley (2012)の議論に従い,コントロールの利用方法とコントロールの対象の観点から分離した。コントロールの対象の観点からは,戦略的な業績コントロールと業務的な業績コントロールへの分類を行った。
その上で,探索と活用を同時に追求する両利き組織においては,組織メンバーにいずれか一方のみを志向する組織学習では競争優位を獲得し維持する上で十分ではないことを認識させるためのMCSsの設計が必要とされることを指摘した。このためには,業務的な業績コントロールと戦略的な業績コントロールの双方が強調されることが必要であると考えた。また,組織の両利き志向とMCSsの利用との関係が,環境の不確実性の程度によってモデレートされることを理論的に明らかにした上で,環境の不確実性が高い状況では,戦略的な業績コントロールをめぐるコミュニケーションが有機的に生じるため,トップ・マネジメントは業務的な業績コントロールを例外管理的に利用することで,組織の両利き志向が促進されるとする仮説を設定した。他方,環境の不確実性が低い状況では,戦略的な業績コントロールをめぐるコミュニケーションが積極的には生じないために,トップ・マネジメントは業務的な業績コントロールをインテンシブに利用することで,組織の両利きが促進されるとする仮説を設定した。これらの仮説に基づき,東京証券取引所一部二部に所属する製造企業の事業部長を対象に質問票調査を実施した。現在,その結果を分析している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 純粋持株会社における全体最適と部分最適2019

    • 著者名/発表者名
      福田淳児
    • 雑誌名

      管理会計学

      巻: 27-2 ページ: 27-44

  • [雑誌論文] ambidextrous組織におけるマネジメント・コントロール・システムの設計について2019

    • 著者名/発表者名
      福田淳児
    • 雑誌名

      経営志林

      巻: 55-4 ページ: 19-43

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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