資本の性質を持つ金融商品において金融負債と資本をどのように峻別するかについての問題意識に基づき,以下の観点より研究を行った。1.ストック・オプションの権利確定後の会計処理の再検討 2.特定譲渡制限付き株式の会計処理 3.権利確定条件付き有償新株予約権の会計処理等。 金融負債と資本の区別には,金融商品としての持つ特性の実態をより反映すべきとの考えに至り,IASBにおける資本の特徴を有する金融商品プロジェクト等での議論を踏まえ,多様化する株式報酬制度に関して,体系的かつ整合的な会計基準が設定されるための研究を引き続き行う。
|