研究課題/領域番号 |
15K03807
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
八島 雄士 和歌山大学, 観光学部, 教授 (00320127)
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研究分担者 |
河路 武志 成蹊大学, 経済学部, 教授 (50257193)
権 純珍 日本経済大学, 経営学部(福岡キャンパス), 教授 (90320077)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 管理会計システム / 企業余剰 / 銀行業 / CSR活動 |
研究実績の概要 |
前年度の成果である「CSR活動をめぐる管理会計システムの現状分析-研究フレームワークの構築―」を具体的に展開することを中心に研究を実施した。 まず,CSR活動と企業余剰との関係性を理論的な基盤に位置付け,管理会計システムとして展開するためのアンケート調査実施を模索し,実際に日本及び韓国で実施した。アンケートは業績評価ツールとして活用されているバランスト・スコアカードの4つの視点を中心に,パイロット調査を行いながら作成した。日本におけるアンケート調査は全国銀行協会会員行へ送付する方法をとったが有効な結果は得られなかった。その反省から韓国の銀行については,アンケートの質問項目を念頭に聞き取りする方法で調査を実施した。 次に,CSR活動と企業余剰との関係性を2ステージで展開する形で経済モデルとして作成した理論的な基盤について,海外からのコメントや反応をえて,洗練させることを念頭に海外での学会報告にエントリーすることを計画した。隔月で研究会を実施し,エントリーした結果,European Association for Japanese Study(EAJS)で報告がアクセプトされ,実際に報告(2017年9月)が可能になった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究フレームワークのなかで,理論的基盤については順調だが,そのエビデンスを得るためのアンケート調査結果が得られていない。
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今後の研究の推進方策 |
理論的基盤をさらに固めること,そのエビデンスとしての調査をできる範囲で実施することの2点を進める。 まず,エビデンス部分について,韓国における調査内容を分析し,学会報告を行う。一方,日本における調査は,地方を絞るなどして,できる範囲で進め,比較分析の基盤を作る。 次に,理論的基盤について,海外での学会報告で集めたコメントを生かし,課題抽出と解決方法を計画する。また,国内外でのジャーナル掲載や学会報告を計画する。
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次年度使用額が生じた理由 |
日本におけるアンケート調査に基づく追加調査を計画していたが,有効な結果が得られずに予定を変更したために繰り越しが生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
海外での学会報告がアクセプトされたので,その費用にあてるほか,日本におけるアンケート調査を聞き取り方式に変更し,その実施費用に充てる。
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