これまで、会計教育に焦点を当てた発展史研究は盛んではなかった。とくに、教育制度ならびに制度確立の背景に目を向けたものはほとんどなかったといってよい。また、基礎レベルにおける会計教育制度と実態に関する調査も豊富に蓄積されてこなかった。この意味から、本研究による成果は,わが国の会計教育研究に新しい知見を与えたものであると言えるだろう。また、この研究を通じて開発されたアクティブラーニングは、社会的な関心を集め、いくつかの教育機関で実践された。さらに、日本公認会計士協会をはじめ、会計リテラシーの広範な普及につとめる諸機関と連携を持つことができたのは今後の研究の展開にとっても意義あることである。
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