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2015 年度 実施状況報告書

IT化時代における家族実践:世代間コミュニケーションの実態解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K03907
研究機関国立情報学研究所

研究代表者

砂川 千穂  国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 特別研究員(PD) (90735094)

研究分担者 秦 かおり  大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (50287801)
坊農 真弓  国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 准教授 (50418521)
菊地 浩平  総合研究大学院大学, 学融合推進センター, 助教 (60582898)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードテクノロジー / コミュニケーション / 家族実践 / 異世代 / 遠隔地間コミュニケーション
研究実績の概要

本研究は,メディア使用現場における,日本人家族の世代間コミュニケーション実態を解明し,学際的アプローチを用いて,家族コミュニケーション研究に新しい方法論を提案することを目的とする.初年度である平成27年度の目標はメディア使用現場における,家族内世代間コミュニケーションの実態を解明するために,相互連関性の高いデータ収集手法および分析枠組みを設定する研究課題を遂行することであった.そのため,研究会に参加したり,みずから研究会を実施し,多角的アプローチを統合するための議論の機会を設けた.年初におこなった分担者を交えての会議では,それぞれ担当コミュニティ(日本・アメリカ・イギリス・ろう者など)における現状報告と,コミュニティを超えてどのように研究方法を統合していくか,課題を話あった.また,同意を得た研究参加者の引越しなどによる家族の都合により,新しく研究参加者を募る必要性が出た場合の対応についても議論した.さらに,研究代表者・分担者それぞれが,7月にベルギーアントワープで行われた国際語用論学会にて発表をおこなった.語用論学会では,研究代表者,分担者がそれぞれ発表し,自らの専門分野を発表し,お互いの領域からの知見を学習する良い機会となった.また,家族コミュニケーションを分析する研究グループ外のメンバーをあつめて研究会を開催し,データ収集後の分析の段階をも視野にいれた議論をおこなった.これらの結果を踏まえ,研究代表者は日本語論文1本,英語論文1本を投稿済みである.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成27年度春頃に妊娠が分かり、注意深い経過観察が必要となり入院を余儀なくされた。その結果、平成27年度中に予定していたインタビュー実施の遂行とのデータ収集ができなくなり,やや遅れを取っていると言わざるを得ない。しかし、内外の研究発表の研究会や学会,論文執筆を通じ、これまで集めたデータのみをもとにして、分析と次年度からのデータ収集・分析の方法論の画一化をはかることができた。

今後の研究の推進方策

前述したように,妊娠・出産のために平成28年度は当初の研究計画を半年ほどのばしながら進める.すでにインタビュー実施のための準備段階が具体的にすすんでおり,本研究プロジェクト参加予定家族に,IT化に関するインタビューを実施しビデオ録画する計画をすすめている.会話実践課題にむけて研究参加者の選定も同時にすすめる.フィールドワークにおける人間関係の構築を丁寧におこない,研究対象者と信頼関係を築きながら実践課題の実施にむけて計画をすすめる.

次年度使用額が生じた理由

平成27年度春頃に妊娠が分かり、注意深い経過観察が必要となり入院を余儀なくされた。その結果、平成27年度中に予定していたインタビュー実施の遂行とのデータ収集ができなくなり,やや遅れを取っていると言わざるを得ない。しかし、内外の研究発表の研究会や学会,論文執筆を通じ、これまで集めたデータのみをもとにして、分析と次年度からのデータ収集・分析の方法論の画一化をはかることができた。

次年度使用額の使用計画

平成28年度は上記の理由よりインタビューの実施から行う.すでに,準備段階がスタートし,6月よりデータ収集を開始する.インタビューにかかる収録のための旅費や機材購入(ビデオカメラ,ボイスレコーダー,収録データ保存のためのハードディスク),研究協力者への謝金,収集データ管理のためのソフトウエア,コンピュータ購入に使用する.また,実践会話研究を実施するために,iPadを購入する.また,これらのデータ収集後の分析段階への準備として,会話分析,社会学,談話分析,人類学などの分野からの書籍を購入する.データ分析の開始とともに学会発表に出向いて結果を発表し,そのための旅費を計上する.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「保育園落ちた」問題の拡がりにみる間メディア社会の今日性: ブログ・Twitter・国会答弁・デモ行動にみるナラティブ性とメディア分節不可避性2016

    • 著者名/発表者名
      秦かおり
    • 雑誌名

      相互行為研究② 社会と文化、アイデンティティ

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

  • [雑誌論文] 相互行為としての手話通訳活動: 手話通訳者を介した聞き手獲得手続きの分析2015

    • 著者名/発表者名
      菊地浩平, 坊農真弓
    • 雑誌名

      認知科学

      巻: 22 ページ: 167-180

    • 査読あり
  • [雑誌論文] フィールドにおける語り分析のための身体の空間陣形:科学コミュニケーターの展示物解説行動における立ち位置の分析2015

    • 著者名/発表者名
      牧野遼作, 古山宣洋, 坊農真弓
    • 雑誌名

      認知科学

      巻: 22 ページ: 53-68

    • 査読あり
  • [学会発表] Creating Conversation on Stage: A Report on Fieldwork with the Robot/Android–Human Theater2015

    • 著者名/発表者名
      Bono, Mayumi., Augustin Lefebvre, Masato Komuro and Chiho Sunakawa
    • 学会等名
      The International Institute for Ethnomethodology and Conversation Analysis (IIEMCA Conference 2015)
    • 発表場所
      Kolding, Denmark
    • 年月日
      2015-08-04 – 2015-08-07
    • 国際学会
  • [学会発表] Socialization in webcam-mediated virtual space2015

    • 著者名/発表者名
      Sunakawa, Chiho
    • 学会等名
      14th International Pragmatics Association Conference (IPrA 2015)
    • 発表場所
      Antwerp, Belgium
    • 年月日
      2015-07-26 – 2015-07-31
    • 国際学会
  • [学会発表] Challenging the notion of written language: Transcribing sign language interaction.2015

    • 著者名/発表者名
      Mayumi Bono & Kouhei Kikuchi
    • 学会等名
      14th International Pragmatics Association Conference (IPrA 2015)
    • 発表場所
      Antwerp, Belgium
    • 年月日
      2015-07-26 – 2015-07-31
    • 国際学会
  • [学会発表] Information control and accountability in social interaction: The case of the theatrical performance.2015

    • 著者名/発表者名
      Lefebvre, Augustin, Mayumi Bono & Chiho Sunakawa
    • 学会等名
      14th International Pragmatics Association Conference (IPrA 2015)
    • 発表場所
      Antwerp, Belgium
    • 年月日
      2015-07-26 – 2015-07-31
    • 国際学会
  • [学会発表] How can interview narratives be resumed after unexpected interruptions generated by children?2015

    • 著者名/発表者名
      Hata, Kaori
    • 学会等名
      14th International Pragmatics Association Conference (IPrA 2015)
    • 発表場所
      Antwerp, Belgium
    • 年月日
      2015-07-26 – 2015-07-31
    • 国際学会
  • [図書] 子育てのナラティブ分析:日本人女性の出産・育児体験と生き方2016

    • 著者名/発表者名
      秦かおり・岡本多香子・井出里咲子
    • 総ページ数
      印刷中
    • 出版者
      大阪大学出版会

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公開日: 2017-01-06  

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