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2017 年度 実績報告書

IT化時代における家族実践:世代間コミュニケーションの実態解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K03907
研究機関国立情報学研究所

研究代表者

砂川 千穂  国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 特別研究員 (90735094)

研究分担者 秦 かおり  大阪大学, 言語文化研究科(言語文化専攻), 准教授 (50287801)
坊農 真弓  国立情報学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (50418521) [辞退]
菊地 浩平  総合研究大学院大学, 学融合推進センター, 助教(特定有期雇用) (60582898)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード異世代コミュニケーション / テクノロジー / ジェネレーションギャップ
研究実績の概要

本研究は,①メディア使用現場における,日本人家族の世代間コミュニケーション実態を解明し,②学際的アプローチを用いて,家族コミュニケーション研究に新しい方法論を提案することを目的とする.最終年度にあたる本年度は,初年度より継続中の家族コミュニケーション実践データの分析,第2年度に実施した談話実験データと,インタビューデータを整備・分析し,研究代表者,分担者とともに複数回にわたるミーティングを実施し,分析の進捗状況を定期的に報告した.また,これらのミーティングで得られた知見をもとに,国内外の学会発表,論文執筆などの研究活動を数々行ってきた.これらの研究活動を通じて,様々な発見があった.まず,メディアの経験値,所属する年代による社会的な期待の違いなど,会話に参与するもの同士がもつ多角的な違いが,話をすりあわせるといった行為のなかで解消されていることが明らかになった.また,これを「ビッグ・ストーリー確認作業」とよんだ.ビッグ・ストーリー確認作業は,社会学のみならず,言語学,相互行為研究におけるナラティブ研究へも示唆をあたえる発見であった.また,参与者間が多様な「異なり」を認識するプロセスは,言語的資源や身体動作などの非言語的資源をもちいて表出される.異世代のメディア経験の違い,またそれらをコミュニケーションのなかで言語化するプロセスに特化した本研究プロジェクトであったが,マクロな視点でみると,人間が社会行為をつむぐうえで,どのように認識や解釈の差異を調整・交渉したらよいのかを示唆する基礎的研究基盤を構築したといえる.

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 談話実験における言語行動と非言語行動の相関関係ービッグ・ストーリー確認作業を事例にー2018

    • 著者名/発表者名
      砂川千穂・秦かおり・菊地浩平
    • 雑誌名

      社会言語科学 第41回大会発表論文集

      巻: 20(2) ページ: 1-6

  • [雑誌論文] 教職課程学生のICT活用授業に関する意識の変化2018

    • 著者名/発表者名
      菊地浩平・七田麻美子
    • 雑誌名

      杏林大学教職課程年報

      巻: 5 ページ: 121-130

  • [雑誌論文] 第40回研究大会ワークショップ 報告 Beyond the Gap2018

    • 著者名/発表者名
      砂川千穂・秦かおり・菊地浩平
    • 雑誌名

      社会言語科学会

      巻: 20 ページ: 印刷中

  • [雑誌論文] Beyond the Gap-コミュニケーションにおける「異なり」はどう処理されるのかー2017

    • 著者名/発表者名
      砂川千穂・秦かおり・菊地浩平
    • 雑誌名

      社会言語科学会 第40回大会発表論文集

      巻: ー ページ: 222-231

  • [学会発表] 談話実験における言語行動と非言語行動の相関関係2018

    • 著者名/発表者名
      砂川千穂・秦かおり・菊地浩平
    • 学会等名
      第41回社会言語科学会 東洋大学
  • [学会発表] "In this day": Generational differences as interactional resources2018

    • 著者名/発表者名
      Chiho Sunakawa
    • 学会等名
      Sociolinguistics Symposium 22, University of Auckland, New Zealand
    • 国際学会
  • [学会発表] "Let me try!", "leave it to me": How is the generation of 'digital age' constructed in the process of interactions?2018

    • 著者名/発表者名
      Kaori Hata
    • 学会等名
      Sociolinguistics Symposium 22, University of Auckland, New Zealand
    • 国際学会
  • [学会発表] The sequential structure of sharing and solving differences in a goal-oriented activity2018

    • 著者名/発表者名
      Kohei Kikuchi
    • 学会等名
      Sociolinguistics Symposium 22, University of Auckland, New Zealand
    • 国際学会
  • [学会発表] 大学院生向けプレFD授業の開発と実践」2018

    • 著者名/発表者名
      菊地浩平, 七田麻美子, 大石雅寿, 木村暁.
    • 学会等名
      第24回 大学教育研究フォーラム
  • [学会発表] 会話から見る手話2018

    • 著者名/発表者名
      菊地浩平
    • 学会等名
      日本手話学会・手話学セミナー
  • [学会発表] Beyond the Gap:コミュニケーションにおける「異なり」はどう処理されるのか2017

    • 著者名/発表者名
      砂川千穂・秦かおり・菊地浩平
    • 学会等名
      第40回社会言語科学会 ワークショップ 関西大学
  • [図書] 『みんな同じがみんないい』を解読する―ナラティブにみる不一致調整機能についての一考察」『話しことばへのアプローチ―創発的・学際的談話研究への新たなる挑戦―』、鈴木亮子・秦かおり・横森大輔(編)pp. 219-2502017

    • 著者名/発表者名
      秦かおり
    • 総ページ数
      268
    • 出版者
      ひつじ書房
  • [図書] 第2部「話しことばの言語学」実践編 『話しことばへのアプローチ―創発的・学際的談話研究への新たなる挑戦―』鈴木亮子・秦かおり・横森大輔(編)2017

    • 著者名/発表者名
      片岡邦好・秦かおり
    • 総ページ数
      268
    • 出版者
      ひつじ書房

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公開日: 2018-12-17  

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