研究課題
基盤研究(C)
介護保障システムと家族支援について、国際比較を行うことで、日本の家族支援を介護保障システムにどのように位置付ければよいかを検討した。家族介護を社会的に評価する仕組みとして、介護保険制度の報酬面で評価することや社会保険の対象とすることは、家族の生活保障という点で意義があることが明らかになった。ただし、家族介護の負担軽減には在宅介護供給体制の構築も重要であり、日本の地域包括ケアシステムの強化のの仕組みに、家族介護支援の仕組みをどう入れ込むかが課題となる。
社会保障
介護する家族の負担は大きな課題となっている。介護を理由に離職する人も増えている。一方、介護保険料の引き上げが続き、介護保険財政の持続可能性も問われている。こうしたなか、介護する家族の支援を介護保障システムにどのように位置付ければよいかを提示した本研究の社会的意義は大きい。介護手当の支援とともに在宅介護を充実すること、社会保険で家族介護を評価することは、介護する家族の経済的困窮の予防という点から意義が大きい。