本研究では、震災に関する既存の文献や資料を収集し、障害児者の被災状況、防災策における今後の課題等について、時期別に、次のようにまとめた。1)平常時の取り組みでは、避難行動要支援者名簿、個別支援計画の策定、福祉避難所の指定、福祉避難所の周知、備蓄・人的支援の仕組みづくり、福祉避難所のあり方について。2)発災後の避難では、避難情報、避難支援、安否確認、個人情報保護条例の壁。3)避難生活では、障害児者にとっての一次避難所、福祉避難所の課題、避難所にいない障害者に支援物資が届かないこと。4)生活再建では、仮設住宅のバリアフリー化、孤立化、福祉サービスが受けられないこと、仮設住宅の立地、であった。
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