治療が必要な疾患に罹患していても,病院で治療を受けようとしない状況を「Treatment Gap」という。本研究では,青年期の若年層を対象に,精神科医療に対する「Treatment Gap」の実態について調査を行った。主な結果は以下の通りであった。(1)青年期の大学生に,精神科医療に対する「Treatment Gap」が認められた。(2)精神疾患に罹患した可能性のある友人に対しての受診勧奨に影響する主な理由は,「医療への信頼/不信」と「医療の専門性への期待」であった。(3)精神的に不調の際,受診勧奨の受け入れに影響する要因は,「周囲との関係性」と「改善意欲」であった。
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